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ストーリー用のブログです。


by maxstory
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 『ファリーズ~孤独な戦争~』 第1話 

ついにファリーズのスピンオフ作品公開です。

タイトルは『ファリーズ~孤独な戦争~』 です。
この作品は、シーズン1とシーズン2の中間の物語で、2ヶ月もの間、ファリーズの身に起こった出来事を中心に、彼の視点で描かれています。
シーズン1の衝撃のラストに繋がる出来事や、『ウェズパクト皇国』がテロを行った原因など、全てが明らかになります。

では、お楽しみください。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



旅に出て1週間程経っただろうか。

俺はゼルド砂漠を歩いていた。

この右腕とは仲良くやってるつもりだ。

だが日に日に俺の意識が奪われてきてる気がする。

たまに、リックやソラールの事が思い出せなくなる。

きっと死に際には、何の記憶も残ってないだろう。

それが怖くて、人にきつく当たるようになった。

昨日も、俺と何の接点もない盗賊を殺してしまった。

17人も・・・・・・




この右腕は潜在意識を侵していくだけではないらしい。

強力な兵器とも化している。

この口のような部分から破壊光線が出てくる。

最近はうまくコントロールできるようになり、誤射で事故を起こすこともなくなった。

だがこんな怪物とは早くおさらばしなくては。

そう硬く決意し、ついに今、『グリーグの館』を発見した。








ファリーズは『グリーグの館』の扉を開こうとした。
南京錠がついていたが、かなり錆びていて、ちょっと力を入れただけで粉々になった。
中に入ると、そこらじゅうに書類やメモが散らかっていた。


ファリーズ「まさかゼルド砂漠にあるとはな。」


ファリーズは明かりを点けた。


コンピューター「おかえりなさいませドクター。」


コンピューターが作動したらしい。


ファリーズ「俺はDr.グリーグではない。」


コンピューター「声の認証を行います。”ピー”とゆう音の後に、ご自分の名前を声にお出しください。」


ピー


ファリーズ「グリーグ。」


コンピューター「声が一致しませんでした。防犯システムを作動します。」


天井の至る所からレーザー砲が飛び出した。


ファリーズ「まずいな。」


レーザーが発射された。ファリーズは剣で跳ね返したりかわしたりしている。


ファリーズ「マギュルナ!頼むぜ!」


ファリーズは右腕に寄生している、『マギュルナ』の口をレーザー砲に向けた。


ファリーズ「くらえ!」


マギュルナの口から破壊光線が発射された。


ゴオォォォォォ


全てのレーザー砲を破壊した。


ファリーズ「コンピューター!よく聞け!」


コンピューター「その命令は受諾できません。」


ファリーズ「マギュルナに寄生された場合の対処法を教えてほしい!」


コンピューター「その命令は受諾できません。」


ファリーズ「くそ・・・セキュリティが堅い。」


そのとき、マギュルナの意思で右腕が動いた。


ファリーズ「何!」


マギュルナはコンピューターの声がする方に向かって声を出した。


マギュルナ「コンピューター、これは私の客人だ。私と同等に扱え。」


コンピューター「その声は、Dr.グリーグ。」


なんとマギュルナは、グリーグの声を完全に再現し、彼を装ったのだ。


コンピューター「わかりましたドクター。 その命令を受諾いたします。」


ファリーズ「こいつ・・・・」


ファリーズは驚きを隠せなかった。
寄生された直後も、初期現象として体が操られることが1度だけあったが、寄生後2週間近くも経ってから体を勝手に動かせれたのは初めてだ。


ファリーズ「とりあえず今は・・・。   コンピューター、マギュルナに寄生された場合の対処法を教えてくれ。」


コンピューター「マギュルナはこの世で最強の寄生生物です。『対処法』とゆうよりも、『選択肢』なら2つあります。」


ファリーズ「それは?」


コンピューター「1、完全に体が操られるのを待つ 2、自分の意識がある内にマギュルナと共に自ら命を絶つ」


ファリーズ「何・・・・・だと・・。」


コンピューター「ちなみに2を選択する場合命を絶つには、火山の火口に飛び込むか、核爆発に巻き込まれるか、海に飛び込み水圧で押しつぶされるかの3つの選択肢があります。」


ファリーズ「わかった、ありがとう。世話になったな。」


ファリーズは館から出ると、マギュルナの口を館に向け、破壊光線の体制に入った。


ファリーズ「あばよ!


ゴオオオオオオオオ


館は焼き払われた。


ファリーズ「俺は・・・どうしたらいいんだ・・・」













俺はこの5日間あの男を追跡してる。
どうやらそろそろ姿をさらしてもいいかもしれん。
試してみるか・・・・。


夜。


ファリーズは目的を無くし途方に暮れている。
だが気分転換に砂漠に寝転がって、ジャンク屋から盗んできたラジオを聴いている。


ラジオ「国王陛下は氷の国『コパーク』と和平条約を結ぶ為、今朝コパークを訪れました。」


ファリーズ「・・・・・がんばってるな、ブラウンの奴・・。」


ファリーズは眠りそうになったが、近くに何かの気配を感じ、剣のグリップを握る。


ファリーズ(なんだ・・・?)


??「待て待て待て!俺は何も危害を加えてりしないよ!」


段差がある場所の下から黒いマントを付けたマトランが現れた。


ファリーズ「なんだお前!」


ファリーズはにらみつけた。


カッチュ「俺はカッチュってんだ。砂漠を旅しててさ。一人で寂しかったからついつい話しかけちゃって。」


ファリーズ「俺に近づくな。」


ファリーズはラジオを切って寝転がった。


カッチュ「おいおい!俺はあんたの旅のお供をしたいんだよ!」


ファリーズ「・・・・・」


無視。


カッチュ「なあ頼むぜ! あんたの子分でもいいぜ! 」


ファリーズは起き上がり、剣を引き抜いた。


ファリーズ「俺はこの1週間で17人殺した! お前をその18人目にしてやる!」


切りかかった瞬間に気づいた・・・・カッチュの姿がない。
ほんの1秒か2秒前まで視界に入ってたのに。 どうやらただ者じゃなさそうだ。


カッチュ「どこに目ぇつけてやがる。」


カッチュはマシンガンをファリーズに向けていた。


ファリーズ「お前何者だ・・?」


カッチュ「教えてやってもいいぜ。 その前にその汚ねぇ鉄の板を下ろしやがれ。」


ファリーズは下ろすフリをして再び切りかかる。
だが動きは完全に見切られていた。


カッチュ「ハっ! 甘いな!」


マシンガンを発砲してきた。完璧な狙いだ。
ファリーズは剣で跳ね返す。


ファリーズ「仲間になれって言ったり殺そうとしたり! 読めねえ野郎だぜ!」


ファリーズはマギュルナの力で破壊光線を出した。


カッチュ「きゃはははははは! そんなデカブツがそうそう当たるかっての!


よけられた。


ファリーズ「強いな、お前。」


カッチュ「何をいまさら・・。  俺は5日間お前をつけてたんだぜ、 気づかなかったか?」


ファリーズ「何だと!?」


カッチュ「その様子だと気づいてなかったらしいな。」


ファリーズ「なぜ俺を!?」


カッチュ「国際指名手配されてるくせに良く  コレを聞け。」


カッチュはラジオを起動し、チャンネルを合わす。


ラジオ「・・・・・・・・・ゼルド砂漠で見つかった盗賊団の死体の中には、人質としてゼルバルナント国民の幼児が2人含まれていたとの事です。共和国の議会は、無差別殺人に巻き込まれた児童及び被害者である盗賊団を含む17人を殺した犯人を、国際指名手配犯に任命する事に決めたもようです。この件について反発する国民もいるようですが、新任の国王であるブラウンは、『国の平和の為には当然の事』と語っていまs」


ファリーズがラジオを切った。


ファリーズ「まさかこんな・・・。」


カッチュ「あんたは全世界を揺るがす殺人鬼になったわけだ。まぁ、この国の国王があの若者だったことを恨むんだな。」


ファリーズ「いや仕方ないさ。この国の治安を良くするためには当然。 ブラウンは正しいよ。」


カッチュ「で?どうする?アンタと組ませてくれるか?」


ファリーズ「組んでどうする? お前は国際指名手配犯と旅を共にすることになるんだぞ。」


カッチュ「いや構わんさ。」


ファリーズ「どう有意味だ?」


カッチュ「俺は元E・O・Hだ。」


ファリーズは即座に破壊光線の体制に入った。


ファリーズ「動くな!コレは命令だ!」


カッチュ「おうおうおう!急にトーアぶりやがって! 今のお前とて俺と同じ身分だぜ?」


ファリーズ「・・・・・・・」


破壊光線の体制をやめて、座り込んだ。


カッチュ「いいか?俺と組めばその右腕の呪いを解けるかもしれん。」


ファリーズ「・・・・・」


カッチュ「・・・・はぁ。  お前だけに良いことを教えてやる。」


カッチュはファリーズの耳元でつぶやく。


カッチュ「もうすぐ大きな戦争が起きる。 第9次世界大戦だ・・・くくっ。」


ファリーズ「!?」




第1話 
by maxstory | 2008-10-13 12:08 | ファリーズスピンオフ